【保育園M&A】「オークション方式」を採用し、投資ファンドに好条件で譲渡したM&A

こんにちは。経営承継支援のブログ担当チームです。

首都圏で数十施設を運営する保育園のM&Aで、オークション方式を採用し好条件での譲渡を実現した事例をご紹介します。
オークション方式により複数の投資ファンド・事業会社から提案を比較し、売り手に最も有利な条件を引き出すことに成功しました。
投資ファンドへの譲渡は「ハゲタカ」のイメージを持たれがちですが、企業価値向上のパートナーとして近年中小M&Aでも増加しています。

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【保育園M&A】「オークション方式」を採用し、投資ファンドに好条件で譲渡したM&A

今回は、現在社会的にも大きな関心を集めている保育園のM&A事例です。

首都圏で保育施設を数十施設運営する会社の株式譲渡案件が成約しました。

保育施設のまとまった規模の案件は希少ですが、売り手企業のオーナーは、ご自身の体調の問題もあり、M&Aによる第三者への譲渡を行うことを決断されました。

売り手オーナー様からお話をお聞きした所、保育園事業は社会的ニーズが大きく、市場環境としても今後拡大が見込まれるため、当社は、多くの事業会社および投資ファンドに強い関心をお持ちいただけると確信しました。そこで売り手企業のオーナー様に対して、一般的には上場会社等の大企業に対して大手金融機関等が提案している「オークション方式」の採用をご提案致しました。

 

M&Aプロセスのおけるオークション方式とは

「オークション方式」とは、複数の譲受候補企業を相手に、同時並行でM&Aプロセスを進め、価格を含む譲受の条件について、最も良い条件を提示した譲受候補企業に対して、最終的に会社を譲渡するという方法です。

「オークション方式」のメリットは、売り手企業のオーナー様が設定したスケジュールで手続きが進められること、そして同一の前提条件で複数の譲受候補企業からの提案を比較・検討できること等があります。

ただし、「オークション方式」はM&Aアドバイザーに高い管理スキルと多大な労力が要求されるため、中堅・中小企業を対象としたM&Aアドバイザーの多くは、「オークション方式」のスキル・経験を持っていません。

その結果、「オークション方式」を採用することが適した案件においても、中堅・中小企業のM&Aでは採用されない事情があります。

経営承継支援には、上場企業・大企業のM&Aを含む多数の「オークション方式」によるアドバイスの経験があったため、今回、「オークション方式」により手続きを進めた結果、最終的にある投資ファンドへの譲渡となりました。

以下の表では、オークション方式と一般的な相対方式を主要な観点から比較しています。

比較項目 オークション方式 相対方式
買い手候補数 複数(同時並行) 原則1社ずつ
価格競争 あり(競争入札) なし(交渉次第)
売り手に有利な条件 出やすい 候補先次第
プロセス管理の難易度 高い 比較的低い
情報漏洩リスク やや高い 低い
適した案件規模 中堅〜大型案件 小規模〜中堅案件
アドバイザーへの要求スキル 高い 標準的

このように、オークション方式は売り手にとって有利な条件を引き出しやすい一方、プロセス管理の難易度が高く、アドバイザーの専門スキルが成否を大きく左右します。
 

買い手候補先として名乗りをあげた投資ファンドとは?

売り手企業のオーナー様が譲渡先を選定した理由は、価格を含む諸条件が満足のいくものであったことはもちろんのこと、何よりこの投資ファンドの事業運営に対するスタンスや姿勢について、売り手企業のオーナー様が深く共感され、また、この投資ファンドが買収することにより中長期的に企業価値が向上されることを確信されたことでした。

投資ファンドというと、かつては「ハゲタカ」のイメージもあり、選択肢として当初から排除されている売り手オーナー様もいらっしゃいますが、大部分の投資ファンドは、経営者や従業員の皆様と良好な関係を築きながら中長期の投資を行い、企業価値の最大化を図るというスタンスや姿勢をお持ちです。

投資ファンドは、その性質上、最終的には企業価値を向上させた上で、上場や他社への売却を念頭に置く必要はありますが、企業価値を向上させる様々なノウハウやネットワークを有しているため、そういった投資ファンドをパートナーとして迎え入れるケースが、中堅・中小企業のM&Aの場合も、本件に限らず近年増加しています。

今回の事例は、中堅・中小企業のM&Aでは一般的ではない「オークション方式」を採用し、投資ファンドを候補先に加えることで成約した成功例と言えるでしょう。

■投資ファンド(PEファンド)とは?
投資ファンドの中でも、非上場企業の株式に投資するPEファンド(プライベートエクイティファンド)は、近年、中堅・中小企業のM&Aにおける重要な買い手候補として注目されています。PEファンドは、機関投資家や富裕層などから資金を集め、成長性・収益性の高い企業を買収・支援し、企業価値を高めたうえで売却することでリターンを得る仕組みです。投資期間は一般的に3〜7年程度であり、保有期間中は経営支援・人材派遣・ネットワーク提供などを通じて対象企業の企業価値向上に積極的に関与します。

■ファンドの出口戦略(エグジット)としての「上場(IPO)」
PEファンドが投資を回収する主な方法(エグジット)としては、①株式上場(IPO)、②他の事業会社への売却(セカンダリー)、③他のファンドへの売却の3つが代表的です。特に株式上場(IPO)は、企業価値を最大化できる手段として有力な選択肢のひとつです。そのため、成長ポテンシャルが高い保育事業のような分野では、PEファンドがIPOを視野に入れた積極的な投資を行うケースが増えています。売り手オーナーにとっても、ファンドへの譲渡後に会社が上場企業へと成長する可能性を秘めている点は、譲渡先として選ぶ際の大きな魅力となり得ます。

■オークション方式の具体的なプロセス
オークション方式は一般的に、①対象企業の情報開示(IM配布)→②第1次入札(ノンバインディングオファー提出)→③候補先の絞り込み・デューデリジェンス→④第2次入札(バインディングオファー提出)→⑤優先交渉権の付与・最終契約という流れで進みます。複数の候補先が同一条件のもとで競争することで、売り手にとって最も有利な条件を引き出せる点が最大のメリットです。

株式会社経営承継支援は、一社でも多くの企業を廃業危機から救うため、全ての企業様のご相談をお受け致しております。
M&A(株式譲渡、事業譲渡等)に関して着手金無料でご相談可能ですので、お気軽にお問合せくださいませ。

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